賃貸営業マンに自分の物件を優先的に案内してもらう方法として最もポピュラーなのが広告料を引き上げる方法でしょう。
賃貸営業マンの多くは、何らかの歩合制のもとで働いています。
つまり、広告料の多い物件で成約することができれば、その分、自分の収入が増えることになります。
また、不動産会社によっては自社の営業マンに広告料が〇ヶ月分以下の物件は案内するなと指導しているようなところもあったりします。
そのため、広告料を引き上げる方法をとることが賃貸営業マンに自分の物件を優先的に案内してもらう方法として確実に成果が出る上、手っ取り早いのです。
広告料をライバル物件より、高く設定しさえすれば、多少ライバル物件より、賃料設定が高かったり、魅力度で劣っていても自分の物件が優先的に案内してもらえることは、間違いありませんので、まずは広告料を高く設定することを検討しましょう。
ただ、広告料が既に賃料の3ヶ月分など高い水準に設定されている場合、これ以上広告料を引き上げることが難しいということもあるでしょう。
そういった場合に次の一手として利用を検討したいのが個人バックの活用です。
個人バックというのは要するに不動産会社に支払う広告料とは別に賃貸営業マン個人に対して報酬を支払うということです。
たとえば単に広告料を賃料の3ヶ月分とするのではなく、広告料を賃料の2ヶ月分、個人バックを賃料の1ヶ月分に設定するわけです。
こうすれば、賃貸営業マンにしてみれば賃料の1ヶ月分については、まるまる自分の懐に入るわけですから、より強力なインセンティブになりえますよね。
個人バックを出す上で一つ問題となるのが、個人バックを出しているという事実を、どうやって賃貸営業マンに伝えるのかという部分です。
個人バックが出ているという事実が勤務先の不動産会社に知れてしまえば、個人バックについても会社に入金するように言われることは間違いありませんので。
この点については優秀な営業マンと接触機会を持つことができれば、その都度、個別に伝えていくしかありません。
自分で物件を管理しているのであれば、賃貸営業マンと契約のためのやり取りをしている中で、また、物件の管理を管理会社に依頼しているのであれば、管理会社の物件担当者を通じて、個別に個人バックを出しているという事実を伝えていくようにして下さい。
なお、どうせ個人バックを出すのであれば、広告料を賃料の2ヶ月分、個人バックを賃料の1ヶ月分に設定するのではなく、個人バックを賃料の3ヶ月分に設定する方がいいのではと考える人がいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。
そんなことをすれば、不動産会社から見れば自社の営業マンが広告料ゼロの物件をわざわざ案内していることになり、「何かある」と怪しまれるのがオチだからです。
あまりバランス感覚を欠くようなことをしてしまわないよう、注意して下さいね。
